知らないと損?外壁塗装でよくあるトラブルと相談先の活用法
公開:2024.11.20 更新:2024.11.27
外壁塗装のトラブルには、契約内容の誤解や仕上がりの違い、施工中の騒音や塗料の飛散などがあります。事前確認や業者選びが重要で、トラブル発生時は業者や公的機関、弁護士に相談することが解決への鍵です。
目次
外壁塗装によるトラブルは多い?
外壁塗装のトラブルは、契約内容の誤解、仕上がりの色違い、建物や自動車の破損、近隣住民のクレーム、手抜き工事が主な原因です。事前確認や適切な対応で、リスクを減らすことができます。
◇よくあるトラブルを把握しよう
外壁塗装に関するトラブルには、主に以下の5つのケースがあります。これ以外にも問題が発生することがありますが、よく見られる事例です。
1. 契約内容の誤解
外壁塗装の営業担当者は、塗装に詳しい職人でないこともあります。そのため、契約内容に誤解が生じてトラブルになることがあります。こうした問題を避けるためには、使用する塗料の種類や色、工期、費用をしっかり確認することが大切です。また、依頼者側も基本的な知識を持っておくと、誤解を減らすことができます。
2. 仕上がりがイメージと違う
「完成した色が思っていたのと違う」というトラブルがよくあります。色見本で確認しても、外壁のような広い面に塗ると、色が予想より明るく見えることがあります。塗り直しは可能ですが、追加の工期や費用がかかることがあるので、事前に3Dシミュレーションを見せてもらったり、壁の一部に塗料を試し塗りして確認したりすると良いでしょう。
3. 建物や自動車の破損
塗装中に細心の注意を払っても、建物や自動車が傷つくことがあります。特に、自然災害で外壁を修理する際に火災保険が使える場合もあるため、施工前に保険の補償内容を確認しておくと安心です。
4. 近隣住民からのクレーム
工事中に近隣住民からクレームが出ることもあります。塗料の臭いや飛散、足場のはみ出し、工事の騒音が原因です。これらを防ぐためには、事前に近隣住民に挨拶し、工事内容を説明したり、臭い対策を行ったりすることが重要です。
5. 手抜き工事
外壁塗装では、手抜き工事が一見して分かりにくいため、トラブルの原因になります。業者が工期を短縮したり、材料を節約したりすることがあるからです。事前にスケジュールや工程を確認し、工事の流れを理解しておけば、適正な工期や費用かどうか判断でき、手抜き工事のリスクを減らせます。
外壁塗装でよくあるトラブル

外壁塗装のトラブルは、施工前の契約問題、施工中の騒音や塗料の飛散、施工後の塗りムラや剥がれが主な原因です。悪質業者による追加費用請求や、業者倒産後の自己負担もあります。
◇施工前でよくあるトラブル
施工前に起こりやすいトラブルの一つは、契約に関する問題です。特に訪問営業の業者との契約でトラブルが多く見られます。すべての業者が悪質ではありませんが、問題のある業者も存在します。悪質な業者は、依頼者に考える時間を与えず、不安を煽りながら早急な決断を迫ることがよくあります。
その結果、キャンペーン価格で質の低い工事が行われたり、相場より高額な料金が請求されたりすることがあります。また、見積書や契約書を曖昧に記載し、施工後に追加費用やオプション料金を請求する場合もあります。
◇施工中のトラブル
施工中のトラブルでよく見られるのは、足場の組み立てや解体時に発生する騒音です。近隣住民から「うるさい」「作業時間が長すぎる」といったクレームが多くあります。
また、職人の態度や業者の車両が長時間道路に駐車されることへの苦情もあります。
さらに、塗装作業中に風で塗料が飛び散り、隣家の壁や車に付着することがあり、これが原因で隣人とのトラブルに発展し、修理費やクリーニング代を請求されることもあります。業者のミスで工事範囲外のものに汚れや傷がつくと、弁償だけで済まない場合もあり、裁判に発展することもあります。
また、作業スピードを重視して中塗りと上塗りを同日に行う手抜き工事も、塗料の乾燥時間を守らないため、仕上がりが悪くなるトラブルを引き起こします。
◇施工後のトラブル
施工後に起こりがちなトラブルの一つは、「塗りムラ」や「塗り残し」です。特に軒下や窓枠周りなど、目につきにくい部分で塗り残しが多く、依頼者が完成直後には気づかず、後になって発見することがよくあります。塗りムラや塗り残しは見た目が悪くなるだけでなく、外壁の保護性能も低下させます。
また、施工から1年以内に塗装が剥がれたり、塗膜が膨れたりするトラブルも発生します。この場合、業者がやり直しに応じなかったり、対応が遅れることがあり、塗装の剥がれが広がるリスクがあります。
さらに、業者が倒産していると、保証やアフターサポートが受けられず、修理費用はすべて自己負担になることもあります。
トラブルに合わないための対策
外壁塗装のトラブルを避けるためには、見積書や契約書をしっかり確認し、不明点は業者に説明を求めることが大切です。隣人トラブルを防ぐために、事前の挨拶や工事内容の説明、臭い対策が重要です。
◇契約で確認したいこと
トラブルを避けるためには、見積書や契約書をしっかり確認することが重要です。契約書には専門的な言葉が多いため、分からない点があれば業者に説明を求めましょう。
また、見積書の内訳を理解し、必要に応じて項目を追加してもらうことが有効です。業者が詳細な見積書を提出しない場合は、悪質な業者の可能性があり、追加料金を請求されることが多いため注意が必要です。
もし不安があれば、契約後8日以内であればクーリングオフを利用できる場合もあります。
◇隣人トラブルを防ぐポイント
施工中の隣人トラブルを防ぐためには、以下の5つのポイントを守ることが大切です。
まず、業者に隣人トラブルへの対応を確認し、問題が発生した場合に業者が責任を持って対応してくれるかを確認します。次に、工事前に近隣住民へ挨拶し、騒音が予想される日を伝えておくことが重要です。信頼できる業者であれば、工程表を渡してくれることもあります。
また、塗料の臭いが気になる場合は、臭いの少ない水性塗料を使うよう業者に依頼しましょう。吹き付け塗装は塗料の飛散や騒音が発生するため、手塗りでの施工を選ぶと良いです。
最後に、業者選びでは近隣住民への配慮ができているかを確認し、気配りのある業者を選ぶようにしましょう。
◇施工後に発覚したトラブル
施工後に発生するトラブルとして、仕上がりが予想と異なることがあります。塗料見本と実際の塗装では印象が違うことがあり、屋外の光の下で確認することが大切です。
また、過去に使った建物の写真や動画を確認すると安心です。さらに、錆びや塗装の剥がれが発生することもあります。
これらは塗装不良の可能性があり、早期に業者に連絡し、保証を利用して対応してもらうことが重要です。契約内容にない追加料金を請求された場合、支払う必要はなく、契約書は保管しておきましょう。
トラブルに合ってしまった際の相談先
塗装業者や公的相談機関、弁護士を利用して、外壁塗装に関するトラブルを解決する方法を紹介します。それぞれの対応策について理解し、適切な対応を心掛けましょう。
◇塗装業者
外壁塗装のトラブルが発生した場合は、まず施工業者に連絡することが大切です。優良な業者は、問題解決に向けて迅速に対応します。主なトラブルとして、塗りムラや剥がれ、施工不良、契約内容との不一致、家財の損傷などが挙げられます。問題を明確にして業者に報告し、改善策を求めることが重要です。もし解決が難しい場合、次の手段を検討しましょう。
◇公的相談機関
業者に相談できない場合は、公的な相談機関を利用する方法もあります。国民生活センターでは、消費者の権利を守り、無償でアドバイスを提供しています。例えば、高額な塗装工事のキャンセルや、業者の請求書が見積もりと異なる場合に対応します。
住宅トラブルについては、在宅リフォーム・紛争処理支援センターが有効で、業者と連絡が取れない場合や、工事の不備に対してアドバイスを行っています。
◇弁護士
公的機関や業者で解決できない場合、弁護士に相談するのが有効です。弁護士は損害賠償請求や法的手続きの専門家であり、トラブル解決に向けて積極的に対応してくれます。相談する前に、証拠写真や契約書を整理し、状況を明確にしておくことがポイントです。これにより、スムーズに交渉が進みます。
外壁塗装に関するトラブルは、契約内容の誤解、仕上がりの色違い、建物や自動車の破損、近隣住民のクレーム、手抜き工事が主な原因です。事前の確認や業者との連絡、対策を行うことでリスクを減らすことができます。
よくあるトラブルには、契約内容に対する誤解や塗装の仕上がりがイメージと異なること、施工中の騒音や塗料の飛散、施工後の塗りムラや剥がれが含まれます。特に訪問営業による契約トラブルや悪質な業者も存在し、契約内容や見積書をしっかり確認することが大切です。近隣住民とのトラブルを防ぐためには、事前に挨拶をしたり、工事内容を説明したりすることが有効です。
また、施工後に問題が発覚した場合は、早期に業者に連絡し、保証を利用することが重要です。業者との解決が難しい場合は、公的機関や弁護士を活用してトラブルを解決しましょう。
