コーキングのひび割れで建物が傷む?劣化のサインに気づいて適切に対処
公開:2024.12.25 更新:2025.01.22
外壁コーキングの劣化は雨漏りや建物内部の腐食を招くため、早期点検と補修が重要です。「打ち増し」や「打ち替え」で防水性能を回復し、信頼できる業者を選ぶことで建物の耐久性を守れます。
目次
コーキングの劣化で雨水が侵入!建物全体への影響
外壁コーキングは防水効果が重要で、劣化するとひび割れや雨漏りを引き起こします。早期のメンテナンスが必要で、コーキング材の寿命は5~10年で、種類により耐久性が異なります。
◇建物の腐食にもつながる
外壁コーキングは防水効果があり、紫外線や風雨で劣化します。劣化が進むと弾力が失われ、ひび割れが発生し、防水効果が低下します。ひび割れを放置すると、雨水が侵入し、雨漏りや断熱材のカビ、骨組みの腐食が起こる可能性があります。
さらに、コーキング材の可塑剤が移行して肉やせが進行し、汚れや黒ずみが目立つこともあります。定期的に点検し、劣化を早期に発見して補修を行うことが重要です。
◇コーキングの寿命は5~10年
外壁コーキング材の寿命は、使用するコーキングの種類によって異なり、通常5年から10年とされています。コーキング材は、外壁と外壁の間にあるゴム状の素材で、雨水の浸入を防ぎ、外壁の衝撃を和らげるクッションの役割を果たします。コーキング材には、大きく分けて2種類あります。水回り用と外壁用のコーキング材です。
水回り用コーキング材は、油分が多く含まれており、水を弾く特性を持っていますが、外壁用コーキング材は油分が少なく、上から塗装が可能です。水回り用コーキング材を外壁に使用すると、油分が外壁に染み出し、数年後には汚れや変色が目立つことになりますので、使用には注意が必要です。
外壁用のコーキング材にはさらにグレードがあり、例えば変成シリコンは耐久年数が約7年、ウレタンコーキングは約10年、ポリウレタンコーキングは約15年とされています。
コーキング劣化のサインを見逃さない
外壁のコーキングが劣化すると、建物に深刻な影響を与える前に早期発見が重要です。コーキング劣化には、肉やせ、ブリード現象、剥離、断裂や欠落などの兆候があります。これらの兆候を見逃さず、定期的に点検して適切に対処することが求められます。
◇肉やせ
外壁のコーキングが劣化すると、最初に現れる兆候の一つが「肉やせ」です。コーキング材が乾燥し、収縮して隙間が生じる現象です。肉やせが進行すると、雨水が侵入しやすくなり、建物内部の湿気が増加します。
これにより、カビや腐食が進行し、建物の耐久性が低下する原因となります。早期に気づけば、簡単な補修で済むことが多いため、肉やせが見られた場合は速やかに専門業者へ相談することが重要です。
◇ブリード現象
コーキングの劣化を示すもう一つの兆候は「ブリード現象」です。これは、コーキング材からオイルや塗料が浮き出てくる現象で、外壁の見た目だけでなく、劣化の進行を知らせるサインでもあります。
ブリード現象が発生すると、コーキング材の機能が低下し、雨水の侵入が促進される可能性が高まります。これにより、外壁全体のダメージが広がる前に、早期に対策を講じる必要があります。
◇剥離
剥離は、コーキングの劣化を示す最も明確なサインの一つです。コーキングが外壁から剥がれたり、剥がれかけている場合、雨水が内部に侵入する隙間ができてしまいます。この状態では、外壁内部が雨水にさらされ、建物の構造に悪影響を与えます。
特に外壁が木材や鉄骨でできている場合、腐食が進行しやすくなります。定期的に点検を行い、劣化したコーキングを速やかに補修することが重要です。
◇断裂や欠落
コーキング材が断裂したり欠けたりしている場合も、早急な修理が必要です。これらの状態は、コーキングが完全に機能していない証拠で、防水性が失われていることを示します。断裂や欠落があると、雨水が内部に浸透し、建物の劣化が急速に進む可能性があります。
このようなサインを見逃さないためには、定期的な点検が不可欠です。早期の修理を実施することで、建物の耐久性を保ち続けることができます。
コーキングの打ち増しや打ち替えで家を守る
外壁コーキングの劣化を防ぐためには、適切な補修が欠かせません。こちらでは打ち増しと打ち替えの違いと、それぞれの重要性について解説します。
◇打ち増し
外壁コーキングの打ち増しとは、劣化したコーキング部分に新たなコーキング材を追加する作業です。この方法は、劣化が軽微な場合に適用され、一時的に雨水の侵入を防ぐ措置となります。
施工は比較的簡単ですが、効果的に機能させるには専門知識が必要です。打ち増しを行う際は、劣化の範囲を正確に把握することが重要であり、適切な処置が家の保護に繋がります。
◇打ち替え
打ち替えは、劣化したコーキング材を完全に除去し、新しい材に交換する作業を指します。この方法は、既存のコーキングが機能しなくなった場合に選択される根本的な対策です。打ち替えには、専門業者の施工が推奨され、適切な材の選定と高い施工技術が求められます。
打ち替えを行うことで外壁の防水性能が大幅に向上し、雨水の侵入を長期間防ぐことが可能です。
コーキング補修のプロを見極めるには?

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和歌山県で住宅のコーキング補修を成功させるには、信頼できる外壁塗装業者の選定が重要です。
◇詳細な見積書
信頼できる業者を選ぶ第一歩は、詳細な見積書の確認です。見積書には、材料費や工賃、作業工程が具体的に記載されていることが重要です。透明性の高い見積もりを提示する業者は、信頼性が高く、コストパフォーマンスも優れている可能性があります。単に安価な見積もりに惑わされず、内容を十分に確認することが必要です。
◇施工方法の説明が丁寧
適切な業者は、施工方法について詳しく説明できることが求められます。使用する材料や作業手順などの説明を受けることで、業者の専門知識や技術力を確認できます。説明が不明瞭な場合や曖昧な回答をする業者は、施工後のトラブルを招く可能性があるため注意が必要です。
◇アフターサービス
補修後のアフターサービスがあるかどうかも大切な判断基準です。保証期間や定期的な点検が含まれる業者は、施工後のトラブルにも迅速に対応できるため、安心感が得られます。信頼できる業者は、施工後も顧客との関係を重視し、満足度の高いサービスを提供します。
以上のポイントを確認することで、適切な業者選びが可能になります。信頼できる業者に依頼し、住宅の耐久性を保つコーキング補修を実現しましょう。
外壁コーキングの劣化は、雨漏りや建物内部の腐食など深刻な問題を引き起こすため、早期の点検と補修が重要です。コーキング材は紫外線や風雨の影響を受け、劣化が進むとひび割れや肉やせ、剥離、ブリード現象などの兆候が現れます。これらを放置すると、防水効果が低下し、雨水の侵入による住宅内部のカビや骨組みの腐食につながることがあります。建物全体の耐久性を守るためには、劣化を早期に発見し、適切な補修を行うことが必要です。
コーキングの補修方法には「打ち増し」と「打ち替え」があります。軽微な劣化の場合には、既存のコーキング材に新たな材料を追加する「打ち増し」が適しています。一方で、劣化が進行し既存のコーキング材が機能しなくなった場合には、完全に除去し新しいコーキング材に交換する「打ち替え」が必要です。それぞれの方法は、劣化の程度に応じて選択することが求められます。
また、適切な補修を行うためには、信頼できる外壁塗装業者の選定が欠かせません。見積書が詳細であることや施工方法の説明が丁寧であること、アフターサービスが充実していることが重要な判断基準です。これらのポイントを確認することで、安心して補修を依頼できる業者を選べます。
定期的な点検と適切な業者の選定、そして必要な補修を行うことで、建物の防水性能を維持し、長期にわたる住宅の耐久性を確保できます。
