和歌山でサイディング塗装する時は外壁塗装も必要?
公開:2024.01.31 更新:2024.07.09
サイディング塗装は外壁の美観と耐久性を向上させるためのメンテナンスです。外壁の劣化状況によっては外壁塗装も必要な場合があります。和歌山でサイディング塗装を行うときに必要な情報とはなんでしょうか。
幅が0.3mm以下、深さが4mm以下のヘアークラックであれば、塗装による補修が可能です。しかし、それ以上の大きなクラックや劣化が進んでいる場合には、サイディング工事等が必要となります。
目次
まずはサイディング塗装の基本と流れを知ろう
現在、戸建住宅の約7割が外壁にサイディング塗装を採用しています。このサイディング塗装について、外壁塗装との違いや、その流れを詳しくご紹介します。
◇外壁塗装とはまるで違うサイディング
サイディング塗装は、外壁用の建材として使用される板状の材料に、型を使って模様を形成し、その後塗装を行う方法です。サイディングはデザイン性が高く、さまざまな色や形状のバリエーションがあります。主な材質として窯業系、金属系、木質系、樹脂系の4つがあります。
窯業系
セメントと繊維で作られ、シンプルなものからタイル調や石積み調など多彩なデザインが可能です。地震などに強く、防火性にも優れています。コストパフォーマンスが高く、新築住宅の約7割で使用されています。
金属系
鋼板から作られ、メンテナンスが比較的容易です。金属製なので防水性と耐天候性に優れていますが、価格はやや高めです。
木質系
木を材料とし、木の温もりと断熱性が魅力です。しかし、他のサイディングと比べて劣化が早いため、適切なメンテナンスが必要です。
樹脂系
樹脂の性質により劣化が少なく、耐天候性が高いです。軽量で、寒冷地域や海に近い地域で使用されますが、他の地域では採用が少ないこともあります。
◇サイディング塗装のプロセス
サイディング塗装のプロセスは以下のステップに分かれます。
高圧洗浄
建物の外壁に高圧洗浄機を用いて徹底的に洗浄します。これにより、外壁に付着した汚れ、ほこり、カビ、こけ、古い塗料などが除去されます。洗浄を怠ると、塗料の密着が悪くなり、塗装の劣化が早まる可能性があります。
養生
塗料が飛び散らないように、窓、ドア、植栽、その他の周辺部分をビニールやテープ、マスカーなどでしっかりと養生します。これにより、不必要な場所に塗料が付着するのを防ぎます。
クラックの補修(コーキング処理など)
壁にあるクラックやヒビをコーキング剤を使って補修します。これにより、防水性を向上させ、外壁の耐久性を高めます。
既存シールの撤去・シール打ち直し・シール増し打ち
サイディングの外壁にある既存のシールを撤去し、新たにシールを打ち直す作業が行われます。これにより、サイディングの密閉性が確保されます。
下塗り
外壁材に下地調整剤を塗布し、塗料の密着を高めます。下地調整剤は外壁材の種類や状態に応じて選ばれます。下塗りは外壁塗装の基本工程で、しっかりと行われることが重要です。
サイディングのすき間のコーキング
サイディングボード間のすき間にコーキングを施し、気密性を保ちます。この作業により、外壁の防水性が向上します。
中塗り
下塗りの後に中塗りが行われます。中塗りは下塗りと仕上げ塗りの間の工程で、塗膜の密度を高め、耐久性を向上させます。通常、同じ色の塗料が使用されます。
上塗り
最終的な仕上げとして上塗りが行われます。上塗りにより、外壁の美観が向上し、耐候性が高まります。中塗りと同じ色の塗料が使用され、外壁塗装が完成します。
このように、サイディング塗装は丁寧な下地処理やコーキング、多段階の塗装工程から成り立っており、外壁の美観や耐久性を確保するために重要な作業が含まれています。
外壁塗装かサイディングかの見極め方

画像出典先:フォトAC
住宅は経年と共に劣化が進行します。特に外壁は雨風や日差しに直接さらされるため、劣化が進みやすい部分です。劣化が進むと、外壁の塗装が剥がれたり、亀裂が入ったりして建物全体に損傷を引き起こす可能性があり、大規模なリフォームが必要になることもあります。
逆に、適切なメンテナンスを行うことで外壁を長持ちさせることができます。以下では、外壁塗装の耐用年数の目安、メンテナンスのタイミング、外壁を長持ちさせる方法について詳しく説明します。
◇外壁塗装をすべき劣化サイン
時折外壁を注意深く観察し、劣化のサインがないか確認することが大切です。以下で、劣化のサインとその対処法について解説します。
チョーキング
外壁を触った際、白い粉のようなものが手につく場合、これは劣化の兆候です。これは塗装の表面が薄くなり、塗料の顔料が露出した状態を示します。放置すると、外壁の防水性が低下し、水が侵入する可能性が高まります。
塗装面の膨れやはがれ、ひび割れ
外壁材と塗装が剥離すると、塗装面が膨れたり、はがれたり、ひび割れたりすることがあります。これを放置すると、浸水の原因となり、外壁材への損傷が進行します。
カビやコケ
外壁表面にカビやコケが発生している場合、外壁材の劣化が進行している可能性があります。これはアレルギーやシックハウス症候群の原因ともなりますので、早急な対処が必要です。
金属部のサビ
取り付け金具や窓枠、ベランダの手すりなどの金属部品からサビが発生している場合、サビは外壁に広がり、穴を開ける原因となります。
◇クラック発生時はサイディングが必要な可能性も
家を見ていると、外壁に小さなクラック(ひび割れ)を見つけることがあるかもしれません。幅が0.3mm以下、深さが4mm以下のヘアークラック(小さな亀裂やひび割れ)であれば、塗装で簡単に補修することができます。これらの小さなクラックは、一般的な塗装作業で十分に修復可能であり、外観の美しさを保つのに役立ちます。
しかし、それ以上の大きなクラックの場合は、塗装だけでは修復できません。このような場合、サイディング工事が必要になります。サイディング工事は材料費や工事費が高いため、外壁塗装よりも費用がかさみます。ただし、外壁の劣化が著しい場合は、サイディング工事を行うことで外壁全体の耐久性と美観を大幅に改善できます。サイディングは防水性や断熱性にも優れており、住宅の寿命を延ばす効果があります。
外壁の状態を正確に判断するのは個人では難しいことが多いです。そのため、専門家に相談し、外壁の現在の状態を評価してもらうことが重要です。専門家は、外壁の劣化状況を詳細にチェックし、最適な修復方法を提案してくれます。早期に劣化を発見し、適切なメンテナンスを行うことで、住宅の美観を長く保つだけでなく、構造の安全性も向上させることができます。
さらに、外壁のメンテナンスには定期的な点検が不可欠です。外壁塗装の寿命は一般的に10年から15年程度とされており、この期間内に定期的に点検とメンテナンスを行うことで、大きな修理が必要になる前に問題を発見し対処できます。また、気候や環境によっても劣化の進行速度は異なるため、地域の気候条件に合わせたメンテナンスが重要です。
外壁のクラックを発見したら、まずはクラックの大きさを確認し、ヘアークラックであれば塗装で補修します。それ以上のクラックが見つかった場合は、専門家に相談して適切な対応を行うことが住宅を長持ちさせ、美観を保つために必要です。
サイディング塗装の費用とメンテンナンス
サイディング塗装は、住宅や建物の外観を美しく保ち、耐久性を高める重要なメンテナンス作業です。しかし、この作業には一定の費用がかかります。外壁塗装の費用やメンテナンスについて詳しく考えてみましょう。
◇サイディング塗装の平均的な費用
サイディング塗装は一般的なリフォーム工事で、費用は塗料代や足場代、施工費用などが含まれます。塗料代は使用する塗料の種類によって異なり、以下は一般的な塗料の費用目安です。
光触媒:約150万円
フッ素・無機:約120万円
シリコン:約90万円
ウレタン・アクリル:約80万円
ただし、これらの費用はあくまで目安であり、実際の費用は住宅の大きさや状態、地域によって異なることがあります。また、足場代や施工費用も別途かかることを考慮する必要があります。
サイディング塗装を行ったからと言って、それで安心というわけではありません。外壁は日常的なメンテナンスが必要で、定期的な点検と手入れを行うことで外壁の耐久性を維持し、メンテナンス費用を抑えることができます。
◇日常的な点検とお手入れで寿命を延ばそう
窯業系サイディングは、自然環境条件やメンテナンスの程度によって耐用年数が大きく影響を受けます。外壁の性能を維持し、長寿命化を実現するために、以下のようなメンテナンスが重要です。
窯業系サイディングにほこりや土が付着した場合、早めに水洗いで清掃しましょう。高圧洗浄やスチーム洗浄は塗膜に悪影響を及ぼすおそれがあるため、注意が必要です。また、カビやコケが外壁に発生した場合、柔らかい布やブラシを使って中性洗剤を用いて水洗いしてください。薬剤を使用する場合は注意が必要です。金属部品からのサビが外壁に伝わることがあるため、サビの発生を防ぐための対策が必要です。
外壁のメンテナンスについては、塗装以外の作業も含まれますので、和歌山でサイディング塗装を行うのであれば専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることが大切です。
外壁の劣化を早期に発見し、適切なメンテナンスを行うことで、住宅の耐久性を向上させ、美観を保つことができます。
サイディング塗装は、外壁の美観と耐久性を保つために欠かせない重要なメンテナンス作業です。外壁の劣化を早期に発見し、適切に対処することが大切です。劣化のサインには、チョーキング(白い粉の発生)、塗装面の膨れやひび割れ、カビやコケの発生、金属部のサビなどが含まれます。
小さなクラックであれば塗装による修復が可能ですが、大きなクラックが見つかった場合にはサイディング工事が必要となります。サイディング塗装の費用には、塗料代、足場代、施工費用などが含まれますが、これらは地域や住宅の状態によって異なります。
定期的な点検とお手入れを行うことで、外壁の寿命を延ばし、耐久性を保つことができます。外壁のメンテナンスには専門家のアドバイスが不可欠です。専門家に依頼することで、外壁の劣化を正確に診断し、最適な修復方法を提案してもらえます。
劣化のサインを見逃さず、早期に対応することで、外壁の美観を長く保つことができます。また、適切なメンテナンスを行うことで、住宅全体の耐久性も向上します。外壁の点検は少なくとも数年ごとに行い、特に気候や環境による影響を受けやすい地域では、より頻繁に点検を行うことが望ましいです。
サイディング塗装は、住宅の外観を美しく保つだけでなく、建物の寿命を延ばすための重要な作業です。専門家の助言を受け、適切なメンテナンスを行うことで、住宅の価値を保ち、長期的な安心を得ることができます。
