外壁塗装で失敗しないためにグレードについて理解しておこう!
公開:2024.06.28 更新:2024.06.28
外壁塗装は建物の美観を保ちつつ、雨風や紫外線から守る重要な役割を果たします。塗料は耐用年数や性能によってグレードが分かれます。
また外壁塗装を行う際は、外壁の素材や劣化状態に応じて適した塗料を選ぶことが重要で、定期的なメンテナンスが必要です。専門業者の助言を受けながら適切な選択をするとよいでしょう。
目次
塗料のグレードとは? 外壁塗装の耐用年数の定義についても解説
外壁塗装は家の美観を保つだけでなく、建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を担っています。しかし、塗料の種類やグレード、耐用年数について詳しく知っている方は少ないかもしれません。塗料のグレードとは何か、外壁塗装の耐用年数の定義について詳しく解説します。
◇塗料のグレードとは?
塗料のグレードは、塗料の耐用年数によって分類されるもので、7つのグレードに分かれています。各グレードは、使用する塗料の種類や品質、成分に基づいて異なり、それぞれの塗料がどれくらいの期間、外壁を保護する能力があるかを示しています。
グレードが高いほど、耐用年数が長く、一般的には費用も高くなります。
具体的には、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料などがあり、それぞれのグレードによって性能や価格が異なります。
例えば、アクリル塗料の耐用年数は5〜7年程度であるのに対し、フッ素塗料は15〜20年と長期間持続することができます。
◇外壁塗装の耐用年数とは?
外壁塗装の耐用年数とは、塗装が建物を雨風や日光の紫外線から保護できる期間を指します。この耐用年数は、使用する塗料の種類や品質、施工方法、環境条件によって異なりますが、一般的に目安としては10〜20年と言われています。
耐用年数が過ぎると、塗膜の劣化が進み、外壁の保護機能が低下します。そのため、定期的なメンテナンスや再塗装が必要となります。
特に、海沿いや高温多湿の地域では、塗料の劣化が早く進むため、耐用年数が短くなる傾向があります。
塗料のグレードのごとの特徴
外壁塗装に使用される塗料には、さまざまなグレードが存在します。これらのグレードは、耐用年数や性能に応じて異なり、選ぶ塗料によって建物の保護効果や美観維持の期間が大きく変わります。
◇耐用年数が10年までのグレードの特徴
アクリル塗料
コストパフォーマンスが高く、比較的安価で使用できるため、初期費用を抑えたい方に適しています。ただし、耐用年数は5〜7年と短く、定期的な塗り替えが必要です。
アクリル塗料は色褪せしやすいという欠点もありますが、カラーバリエーションが豊富で、発色が良いことが特徴です。
ウレタン塗料
アクリル塗料に比べて耐久性があり、耐用年数は7〜10年程度です。弾力性があり、外壁に柔軟に対応するため、ひび割れしにくいという特徴があります。コストも比較的抑えられるため、バランスの取れた選択肢と言えます。
シリコン塗料
現在最も一般的に使用されている塗料で、耐用年数は10〜15年です。耐久性が高く、汚れが付きにくい特性があります。価格も中程度であり、多くの住宅で採用されています。
シリコン塗料はコストパフォーマンスが高く、長期的なメンテナンスコストを抑えることができます。
ラジカル制御型塗料
新しい技術を採用した塗料で、耐用年数は10〜15年です。紫外線による塗膜の劣化を抑える効果があり、耐久性が高いことが特徴です。価格もシリコン塗料と同程度であり、最近注目されています。
◇耐用年数が10年以上のグレードの特徴
フッ素塗料
非常に高い耐久性を誇り、耐用年数は15〜20年です。耐候性や耐汚染性に優れており、長期間美観を保つことができます。価格は高めですが、長期的なメンテナンスコストを考慮すると、コストパフォーマンスが高い選択肢です。
光触媒塗料
光の力で汚れを分解する特性を持ち、耐用年数は15〜20年です。自己洗浄効果があり、外壁の美観を長期間維持することができます。環境にも優しい塗料ですが、価格は高めです。特に、外壁の美しさを保ちたい方におすすめです。
無機塗料
非常に高い耐久性と耐候性を持ち、耐用年数は20〜25年です。無機成分を含んでいるため、非常に硬く、塗膜が劣化しにくいのが特徴です。価格は最も高いですが、長期的な保護効果を求める方には最適な選択肢です。
外壁塗装で失敗しないために知っておくべきこと

画像出典:フォトAC
外壁塗装は、建物の美観を保つだけでなく、耐久性を向上させる重要な作業です。しかし、適切な塗料や施工方法を選ばなければ、効果が持続しないだけでなく、思わぬトラブルを招くこともあります。
◇外壁塗装には相性がある
外壁の種類やそのダメージの進行具合によって、適切な塗料は異なります。例えば、モルタルやサイディング、木材など、それぞれの素材にはそれぞれ最適な塗料があります。モルタルには弾性塗料が適している一方で、サイディングにはシリコン系やフッ素系塗料が効果的です。
また、外壁の劣化状態も塗料選びに影響を与えます。クラック(ひび割れ)やチョーキング(白い粉状の物質)が発生している場合、これらの状態を考慮した塗料を選ぶ必要があります。
◇塗料選びで失敗しないために
外壁塗装を検討する段階で、まずは複数の専門業者に意見を聞いてみることが大切です。それぞれの業者が持つ知識や経験から得られる情報は非常に貴重です。
また、各業者に見積もりを依頼し、その内容を比較検討することで、適切な塗料や施工方法を見極めることができます。この際、業者が提供する情報やアドバイスだけでなく、口コミや評判を確認することも重要です。
外壁塗装の種類やグレードを選ぶためのポイント
外壁塗装を選ぶ際には、多くの選択肢があるため、適切な塗料を選ぶことが重要です。耐久性、美観、コストなど、さまざまな要因を考慮する必要があります。
◇外壁塗装の種類を選ぶポイント
耐用年数とコストのバランス
塗料の種類によって耐用年数が異なり、一般的に耐用年数が長い塗料はコストも高くなります。例えば、アクリル塗料は安価ですが耐用年数が短い一方、フッ素塗料は高価でありながら耐用年数が長くなります。家のメンテナンス費用を考慮して、最適なバランスを見つけることが大切です。
使用できる色
塗料の種類によって、選べる色のバリエーションが異なります。特に、家のデザインや周囲の環境に調和する色を選ぶことは、美観を保つために重要です。
塗料の性能
防水性、耐候性、汚れにくさなど、塗料の性能によって家の保護機能が変わります。各種塗料の性能を比較し、家のニーズに最適なものを選びましょう。
◇外壁塗装のグレードを選ぶポイント
外壁材との相性
外壁材にはさまざまな種類があり、それぞれに適した塗料があります。
例えば、サイディングボードにはシリコン塗料やフッ素塗料が適している一方、モルタル壁には弾性塗料が適しています。
家の立地
家の立地環境を考慮して、それに適した塗料のグレードを選ぶことが大切です。
例えば、沿岸地域に建つ家は、塩害に強い塗料を選ぶ必要があります。一方、山間部や寒冷地では、凍害に強い塗料を選ぶことが求められます。さらに、都市部では排気ガスや汚染物質に強い塗料が推奨されます。
外壁塗装は建物の美観を保ちつつ、雨風や紫外線から守る重要な役割を果たします。塗料のグレードには7つのカテゴリーがあり、耐用年数や性能が異なります。例えば、アクリル塗料は耐用年数が5〜7年で比較的安価ですが、フッ素塗料は15〜20年と耐久性が高く、価格も高めです。
耐用年数は塗料の種類や品質、施工方法によって10〜20年と幅広く、定期的なメンテナンスが必要です。外壁の素材や劣化状態によって適した塗料が異なるため、選定時には専門業者の助言を仰ぐことが重要です。
